Audrey & Marilyn


オードリー・ヘップバーンとマリリン・モンロー。


20世紀が生んだ、もっとも有名な二人の女性をモチーフに、アルファベットのロゴとミニマルなイラストレーションを組み合わせたデジタルアートです。

主な制作にはAdobe Illustratorを使用し、パスデータによるシンプルでシャープな造形をベースに構成しました。そこへ、あえてシルクスクリーンのような版ズレや質感、コラージュ的な表現を加えています。最新のデジタル機材を使いながら、ひと時代前のアナログな表現を再現する。考えてみれば少し本末転倒な作業かもしれません(笑)。

しかし、便利になりすぎたデジタル表現だからこそ、不完全さや偶然性を持った昔の表現に魅力を感じることがあります。セックス・シンボルとして時代を駆け抜けたマリリン・モンロー。清楚で知的、そして永遠の妖精のような存在として愛され続けるオードリー・ヘップバーン。イメージはまったく対照的ですが、二人ともスクリーンの中だけではなく、時代そのものを象徴する「アイコン」になりました。



A — ART 
アートとは、高く売れたものかもしれない。


B — BEAUTY 
美人は消える。でもイメージは売れ続ける。



C — COPY
コピーを重ねるほど、本物が遠ざかっていく。


D — DOLLAR
金を稼ぐことも、立派なアートらしい。



E — EVERYBODY
誰もが有名になりたがる時代だった。


F — FAME
名声は一瞬。でも写真は永遠に残る。



G — GLAMOUR
華やかな顔ほど、よく売れる商品になる。


H — HOLLYWOOD
夢を製造し、スターを大量出荷する街。



I — ICON
人間だった彼女は、いつしか記号になった。


J — JUST LOOK
考えるな。ただ見ろ。それがポップだ。



K — KISS
キスも恋も、売れれば商品になる。


L — LOVE
愛されることと、理解されることは違う。



写真や映画のワンシーンを超え、ファッションになり、広告になり、アートになり、そして今もなお新しい表現の素材として生き続けています。

アンディ・ウォーホルがマリリンをシルクスクリーン作品として大量複製したように、20世紀は「スターそのものを消費する時代」でもありました。けれど、不思議なことに消費され続けたはずのイメージは消えるどころか、何十年経っても輝きを失っていません。

Audrey & Marilyn。

正反対の個性を持ちながら、二人とも永遠に古びることのない20世紀のヒロインです。この作品では、そんな二人の顔や名前を単純に再現するのではなく、アルファベット、ロゴ、グラフィック、そして人物のイメージをひとつの画面の中で再構築することを試みました。

時代を代表した二人の女性を、今のデジタルツールで、少し懐かしいポップアートの空気をまとわせながら描いた作品です。



M — MARILYN
彼女は死んだ。でも商品は死ななかった。


N — NOTHING
中身なんてない。それでも美しければいい。



O — ORIGINAL
オリジナルより、コピーの方が有名になる。


P — POP
軽薄さだって、時代を映す鏡になる。



Q — QUESTION
これはアートか?売れれば答えは決まる。


R — REPEAT
同じ顔を並べれば、芸術になる時代。



S — STAR
スターは人間をやめて、ブランドになる。


T — TIME
時間が経つほど、値札だけが増えていく。



U — USE
使われるために、イメージは生まれてくる。


V — VALUE
価値とは何か?オークションが決める。



W — WARHOL
世界をコピーして、世界に売り返した男。


X — XEROX
複製された瞬間、伝説は量産を始める。



Y — YOU
次に消費されるアイコンは、あなたかも。


Z — ZERO
ゼロから始めて、名前だけが残っていく。


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