イラストでデニム生地を表現する


Depicting denim fabric in an illustration


デニム生地を、イラストでどう描くか。
これが意外と面倒くさい。

デニムストーンという建材がある。
ジーンズなどの衣類を作るときに出る端材を綿に戻し、樹脂で固めて再利用するという、
なかなか面白いサスティナブル素材だ。

それを観ていたら、なぜか木を描いてみようと思った。

デニムのような質感の樹皮を持った黒い木。
葉っぱは、柔らかなジーンズ生地でできている。



ジーンズを脱いだら、木になった。



デニムで森を描く。なぜかは聞かないでほしい。



写真じゃない。デニムの妄想である。


タテ糸とヨコ糸から、森が生えてきた。



……我ながら、どこへ向かっているのかよく分からない。

そもそもデニムは、インディゴで染めたタテ糸と、染めていない白いヨコ糸を綾織りにしたもの。
あの独特の青、白い糸の覗き方、擦れた部分の表情。
その「それっぽさ」を、写真やテクスチャを貼り付けるのではなく、
イラストとしてどう作れるかをいろいろ試している。

もちろん、写真のように見せたいわけではない。

むしろ逆だ。写真に見えないデニム。



色落ちする森、擦れる葉っぱ。



本物より少し嘘っぽいデニム。



ジーンズを描いていたら、森になった。


インディゴに、少しだけ木の気配。



本物より少し嘘っぽくて、本物より少し絵らしいデニム。

素材を忠実に再現するというより、素材の記憶だけを借りて、別のものにしてしまう。

ジーンズを描いていたはずが、木になり、葉っぱになり、いつの間にか森になっている。

まあ、絵なんてものは、そのくらい寄り道しているほうが面白い。



素材にこだわりすぎると、木までデニムになる。



デニムを描く。ついでに世界も染めてみる。


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